洋服解読所











HUGO BOSS 《ULTRA》 Worn_Out Minimal Tech Coat
¥21,000 税込
SOLD OUT
推定2000年前後、メタ視点で推し量るなら2000年代前半ってところでしょう。
ヒューゴボスの着古されたミニマルコート。
裾や袖口、ポケット位置に白っぽいアタリが散っていたり、袖口に微細な擦り切れも。
お金持ちに見える服ではありませんね。
しかし同時代のシェルジャケットをはじめ、こうしたミニマル・フューチャリスムの退廃、ここに新しい情緒があります。
デザインに目を向けていきます。
諸々削ぎ落としたビジュアルメイク、テクノロジカルな素材選び、内側に光る3D設計のガジェットポケット。
機能的なダブルジップも忘れてはいけない。
こうしたディテールが意味するのはPRADAやHELMUT LANG 、JIL SANDERら(結局みんなPRADAグループになりますね)が標榜した新世紀のミニマル・ソリッド。
現代スマホとは全然違う形の細長い立体ポケットは何を想定していたのでしょう。
大方、同時代のオーディオ機器の形状に連れ添ったポケットデザインだとは思いますが、そっちに造詣が深ければもう少し踏み込んだ年代特定も叶ったのかもしれません。
前述したPRADAグループの作り手なら、裏地をツルツルのキュプラやシルクで作ったことでしょう。
スリックな機能性と、プレタポルテとしての迫力を補填する意味合いでね。
しかしこの服が選んだのは保温性です。
ポリエステルとレーヨンで作ったシャモア・テキスタイル。
組成自体は勿論科学的なのですけれど、狙っている着地点は有機的な温もり。
ここのちょっぴり野暮ったい舵取り、言い換えりゃオーセンティシティがHUGO BOSSってことなんでしょう。
当時のモードブランドのシャツってすぐ色褪せて白っぽくなっちゃうでしょう。
現代に残ってる個体なんて十中八九。
ああいう服とラフに合わせるコートだと思います。
「ヴィンテージ」って言葉が陳腐にブランド化した時代、これ見よがしなボロビジュアルに頼らないノンシャラン。
Made in ITALY
YKK_Zips
サイズ表記44
肩幅:49
身幅:60
着丈:99
袖丈:60
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レビュー
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¥21,000 税込
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